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APCかわら版

年頭の辞

あけましておめでとうございます。

 2011年は、国連の定める「国際森林年」です。国際森林年とは、国連総会の決議により、
現在・未来世代のため全てのタイプの森林の持続可能な森林経営、保全、開発を強化するために
認識を深める努力をしようということであり、本年国連加盟国がこの活動を促進するよう様々な取り組みを行います。

 実にタイミングよく、和歌山県においては、2011年5月22日に「第62回全国植樹祭」が田辺市で開催されます。
植樹祭とは、国連決議とそっくりで、豊かな国土の基盤である森林・緑に対する国民的理解を深めるため毎年
都道府県が持ち回りで行う国土緑化運動です。

 2011年は木材の夜明けの年です。その理由は次の通りです。

戦後日本経済が全速力で立ち直り、鉄鋼やセメントを大量生産する体制が整ってきた一方、
戦前戦中の乱伐で荒れた山に植林した木がまだ育っておらず、国産材の供給を抑制せざるを得ない状況にありました。
つまり国土を復元するため、国力を回復させるため、乱暴な言い方をすれば「木材を使うな!」という法律や政策が次々と
生まれたのです。昭和25年「都市建築物の不燃化促進法」から始まって、昭和26年官公庁施設の建設に関する法律に
おいては、一定規模の国家機関の建築物は耐火建築物とすることとされました。そして昭和34年の伊勢湾台風による
木造住宅の被害にかんがみ、日本建築学会は「木造住宅禁止決議」を行いました。この木造住宅禁止決議は信じられな
いことに今なお有効なのです。その後も大火や地震が発生する度に建築基準法が改正され続け、半世紀に渡り「木造住
宅暗黒時代」に陥るのです。木材人がいくら需要拡大を叫んでも、法律が木材を使ってはいけないと規定し、また木材業界
にとって仲間であらねばならない建築業界が木造住宅の禁止を決議する始末であったのです。

 2010年5月19日第174国会において「公共建築物における木材の利用の促進に関する法律」が全会一致で成立し、
2010年10月1日から施行されました。
この法律は「奇跡の法律」と言われています。この法律によって昭和25年から始まった60年におよぶ木造住宅暗黒
時代の終焉となるのです。2011年は木材の夜明けの年なのです。60年間法律が木材を使うなと縛ってきたのに、こ
れからは木材を使わなければならないと、法律が180度転換したのです。風向きが変わりました。フォローの風といった
生易しい風ではなく暴風なのであります。

  2010年6月4日には「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が施行されました。また住宅エコポイント制度も
新設され現在も継続中であります。住宅需要喚起のためにありがたい法律・政策であると期待されていたのでありま
すが結果は断熱材不足という事態に陥り建設現場は大混乱しております。前回の建築基準法改正後の新設住宅着
工数の激減は官製不況だと評判が悪かったのですが、今回も二の舞になりそうな雰囲気です。早く政策を変更しない
と事態は改善しないでしょう。

 次に我が社の昨年の加工坪数を振り返ります。構造プレカットの加工量は41,397坪で、前年と比較して3,536坪増産
できました。その理由のひとつとし、新設住宅着工数がわずかながら回復したことです。一昨年は長い間続いた高水準
の着工数が激減し、788,410戸と誰もが予想しなかった結果となりました。昨年は、わずかながら盛り返し前年比2.7%増
の810,000戸前後になりそうです。木造住宅は6.4%増の457,500戸前後で健闘し、我が社も昨年の後半は久しぶりにほぼ
切れ目なく注文を頂き忙しさが実感できました。本年度も木造住宅に対する大応援もあり、昨年以上に忙しいと期待できます。

 地球の環境問題は避けて通れません。我が社もわずかですがCO2削減に貢献するため今年度は次の活動を行います。
木の家を建てる際、今から35年位前の昭和50年頃までは、大工さんが材木に墨付けし、ノコギリ、ノミ、カンナ等を使って木を
加工していました。1400年間ずっとそのようにして木の家が作られてきたのです。ですから、CO2はほとんど排出していませんでした。
今は、プレカット工場があらかじめ機械加工して出荷しています。それにより建築期間は飛躍的に短縮できたのですが、その分
一棟あたりCO2を約320s排出しています。 地球温暖化問題に貢献するため、日頃より出来るだけCO2の排出を減らすよう努力して
おりますが、機械を動かすための電力や材木を移動させるための燃料がどうしても必要なのです。
そこで我が社では、微力ながら少しでも地球環境に配慮すべく、住友林業社有林で取得したJ-VERクレジットを購入し、生産工程で
排出されるCO2(1棟あたり8s)のオフセットを実施するこにしました。
お客様が、弊社プレカット材のご購入を通じて、日本の温室効果ガス排出削減と国内森林の活性化に貢献頂いた事を
証明するため、プレカット材の梱包に新しいデザインの看板による表示を本日加工分から実施します。

2011年品質方針
【SPEED&SURE】 早く、正確に!
【社会貢献】  仕事を通じて、平和で心豊かな社会が実現できるよう努める。

2010年品質目標
生産部門
46,016坪(構造プレカット)
和歌山市で2番目にきれいな工場にしよう!(目標2年目継続中)
技術向上を目指そう!
CAD部門
標準化を達成して、顧客からの信頼を得よう!
営業部門
顧客との信頼関係の充実!
同業プレカット工場との連携強化

2011年1月1日 社長

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